店長のテレビ会議20年 -其の1- Phoenix発売! 1996年
思い返してみると私がテレビ会議システムに本格的に取り組み始めて
約20年が経ちました。
あまり役にたたないと思いますが今のテレビ会議システムがどんなに
便利になったかを知ってもらうためにも昔話を少し。
まずは1996年です。
この前年にNTT社内に新しくできたマルチメディアを推進
する部署に配属になった私はISDN回線でインターネットを推進する
担当につきました。まさしくWindows95が発売になった年で、
インターネットが爆発する直前でした。ISDNに対する関心も大変に
高く、マニアックな人々がISDNに飛びついてきた頃です。
そして、そのWindows95の発売にあわせてNTTが世の中にぶつけた
のがPhoenixだったのです。
これはWindows95に拡張ボードとカメラとマイクをつないでテレビ
会議システムとして使え、しかも198,000円という低価格!
世間に完全に認知されてきたISDN回線を使ってテレビ会議が行えます。
私の隣の担当がこのPhoenixの開発・販売の担当で数十人が連日
遅くまで仕事をしていました。
Windows95にNECの98パソコン(懐かしい!?)とISDNという
最強の組み合わせ。これにテレビ会議の心臓部を担う専用ボードと
ソフトウェアの開発はPictureTel社(アメリカ)に委託。
PictureTel社は当時テレビ会議システムのシェア80%という業界
のガリバーでした。
最強の組み合わせで日本全国にテレビ会議を行き渡らせようと
いう野心的なプロジェクトで、多くの企業や学校に導入されました。
中には個人で買った人もいました。
CNAレポートの橋本さんです。
Windows95が発売されてわずか4ヶ月後の1996年の3月に発売。
隣の担当だった私も当然のようにプロモーションに奔走することに
なりました。
ISDNについては詳しかった私ですが、テレビ会議については素人
であった私には全くわかりませんでしたがかなり危険なプロジェクト
の一面があったことが後からわかります。
少し年配の方は覚えているでしょう。Windows95はすぐに固まる。
ブルーの画面が出てデータを失った方も多いと思います。
当然テレビ会議中でも固まる。。
役員会議をしていようが、社長が全社に訓示していようがあっさり
固まります。担当者は冷や汗ものだったと思います。
私もデモをしているときには祈っておりました。。
この頃からです。どうやったらトラブルを起こさないで安心して
テレビ会議ができるかを考え始めたのは。
でもこの頃まだ20代だった私はまだまだ甘かったのでした。
つづく