店長のテレビ会議20年 -其の2- 全国1,000校をつないでテレビ会議セミナー
Phoenixを発売したNTTはこれを活用して世界を変えようと様々なプロジェクト
を立ち上げます。
そのうちの1つが1996年11月から始まった「こねっと・プラン」です。
ここでは全国の小・中・高等学校等1000校をテレビ会議で結んだ
「こねっと・セミナー」が何度も開催されました。
私の隣の担当でやっていましたが、こんなに色々な有名人に出演してセミナー
をやっていたとは今調べてみて初めて知りました。
そして、その仕組みです。
インターネットの中継であればサーバーひとつあれば1000拠点の中継
くらい今ではわけないですが、双方向で1000拠点をつなぐのは今でも
簡単ではありません。
そこにはWindows95のパソコンを使ったPhoenixが全国の学校に1000台と、
センターにはテレビ会議のMCU(多地点接続装置)というサーバーが使われて
いました。
このMCUは元々1対1でしか通信できないテレビ会議システムを複数拠点間で
利用できるように作られたサーバーですが、1台での収容台数は48台まで
でした。しかし、複数台のサーバーをつないで利用できる仕組みだったので、
1台を親サーバーとして、子サーバーを48台までつなげられるというもの
でした。48拠点収容(1拠点は親サーバー)×48台のサーバー=2,256拠点
までつなげるという仕様でした。1000台は余裕です。
NTTはこのサーバーを20数台導入し、INS1500という回線を100本くらい
引いてセンター設備を構築してこねっと・セミナーを運用したわけです。
間違いなくダントツで世界最大のテレビ会議サーバーシステムが出来上がり
ました。
このMCUというサーバーは当時1台数千万円したようです。それを20数台。
いくらになるんでしょう。。
こんなのを2ヶ月に1回のセミナーだけに使って良いのか?そんなはずはあり
ません。
つづく