外部会場でテレビ会議を利用する際の注意点

先日テレビ会議システムをレンタルして外部会場でご利用されたいというご要望がありました。その際にトラブルがあって想定通りにできないことがありましたので注意点などをご案内いたします。

テレビ会議システムを使った中継のイベント

展示会での会場やホテルの会議室、学校などテレビ会議システムで相手先とつないでイベント的に中継を行うという利用は以前から行われてきました。

10年くらい前まではテレビ会議システムを使っての中継となると画質があまりよくなかったりと我慢しながら利用することもありましたが、通信回線の高速化とテレビ会議システムの品質向上で今ではとてもスムーズにやりとりすることができます。

参加人数が多くない場合にはテレビ会議システムのみを使ってやりとりしますが、多くの場合には専門のカメラを外部入力として取り入れたり、音声も会場のマイクシステムと組み合わせたりと、構成も複雑で専門的になります。

かなり本格的になった場合にはカメラや音声は専門業者に頼むことになりますが、全体の構成を考えたりそれぞれの業者とうまく調整したりとすることが多く、大変な場合もあります。しかも中継は一発勝負のことが多いのでその意味でも十分な準備が必要です。

テレビ会議システム中継の構成例

テレビ会議システムを使って遠隔会場を中継する場合にはいろいろな構成がありますが、およそ以下の構成になります。もちろん接続拠点数によって全体的な構成は変わりますし、会場の規模によって利用する外部機器の種類も変わりますが、各拠点での構成と考えると標準的なものと言えるでしょう。

外部会場での中継の構成

ポイントは通信回線と音響設備

カメラやプロジェクタといった機器との接続については入出力の端子や切り替えの設定さえきちんとできればそれほど難しくないことが多いです。

問題はインターネット回線および音響の設備です。

インターネット回線

外部会場での中継ですとインターネット回線を利用するケースが多いと思いますが、インターネットを利用してテレビ会議を行う場合にはルーターに設定を入れる必要が出てくるケースが多いです。そのためルーターの設定を確認や変更できる必要が出てきます。

インターネットでNATありの設定について

インターネット回線については臨時で自前で用意する場合と、会場に元からある回線を利用する場合の2種類があると思います。臨時で用意する場合には、敷設の手配等の調整を早めにやっておく等の注意点はありますが、ルーターも自前で用意することになるので設定で問題になることはないと思います。

問題となりやすいのは会場にあるインターネット回線を利用する場合です。更に言うと、会場にある光回線のみを利用してルーターは自前で用意する場合には問題ないので、会場でルーターの設定も管理している場合が要注意ということです。

必要が出た場合に会場の担当の方が設定の確認や変更をチャカチャカやってくれれば問題ありませんが、たいていは外注していたり、設定の変更は行わないポリシーで運用していたりと、変更できない場合が多いわけです。

今回予定通りに回線を利用できなかったお客様はここで引っかかってしまって本番に間に合わない状況になってしまったようです。


インターネット回線については臨時で自前で用意する場合と、会場に元からある回線を利用する場合の2種類があると思います。臨時で用意する場合には、敷設の手配等の調整を早めにやっておく等の注意点はありますが、ルーターも自前で用意することになるので設定で問題になることはないと思います。

問題となりやすいのは会場にあるインターネット回線を利用する場合です。更に言うと、会場にある光回線のみを利用してルーターは自前で用意する場合には問題ないので、会場でルーターの設定も管理している場合が要注意ということです。

必要が出た場合に会場の担当の方が設定の確認や変更をチャカチャカやってくれれば問題ありませんが、たいていは外注していたり、設定の変更は行わないポリシーで運用していたりと、変更できない場合が多いわけです。

今回予定通りに回線を利用できなかったお客様はここで引っかかってしまって本番に間に合わない状況になってしまったようです。

音響機器との接続

広い会場で中継を行うとなると、会場のマイクやスピーカーを利用するケースが多いと思います。この際に、一方的に先方からの中継を聞く場合には特段の問題はありません。

しかし、テレビ会議システムを利用すると双方で話をしながら中継することが多いと思います。そこで広い会場になると、現場での発言者の話を聞くためにマイクを持って話をして、その音声は会場に流れる、という構成が多いと思います。

この場合には会場に流す音声と、先方に送る音声を別々に処理する必要があり、ミキサー等で正しく設定しないと、先方にエコーという現象が起きて大変聞き取りにくくなるのです。

ミキサーで出力ごとにソースを選択した場合
出力ごとにソースを選択できない場合

ミキサーを使えばOKで、マイク・スピーカーならばNGというわけではありません。出力ごとにソースを選択できるかどうかが重要です。

会場には会場のマイクの音声と、相手側からの音声をミックスしてスピーカーから出す必要があります。この機能はどのミキサーにもあり、ポータブルのマイク・スピーカーも外部入力の端子があれば簡単に実現できます。

この際にマイクの音声は相手側にも送信する必要があるので、テレビ会議に音声を入力するのですが、会場のスピーカーと同じ音声を出力する設定だと相手側には相手側から来た音声をそのまま返すことになります。

そうした場合には通信のタイムラグがあるので、先方では自分の声が1秒くらい遅れて戻ってくるエコーという現象が発生してしまい、とても中継している場合ではない状況になります。

これを回避するためにスピーカーへの出力とは別の音声出力できるミキサーなどが必要になり、この機能を通常「マイナスワン」と呼んでいます。ただし、慣れていれば別ですがそうでない場合には音響の専門の業者にお願いするのが無難です。

当店は機器のレンタルを中心に行っておりますが、このような中継を専門に手がけている協力会社のご紹介もしておりますのでお気軽に相談ください。

テレビ会議システムのレンタルはこちら ⇒ 「レンタルサービス