Webexにテレビ会議システムから接続してみました。

2020年7月29日

先日お客様から相談がありました。「CiscoのWebexにつながるテレビ会議システムを使いたいのですが、ありますか?」

正直なところよくわからなかったので確認して連絡することにしました。

Webexって?

WebexというのはCisco社の提供するWeb会議のサービスです。主にパソコンを利用して映像・音声・資料をやりとりするものですが、現在Web会議には多くの会社がたくさんのサービスを提供しています。費用もかなり割安で、パソコンだけで参加するのであればすぐにでも試せるものもたくさんあります。

パソコンを使って手軽に会議ができるというもので、現在では多くの会社などで利用されています。パソコンや通信回線の性能が向上したことで、品質も専用のテレビ会議に遜色ないものも多くあります。

しかし、一人で会議に参加をするにはパソコンとヘッドセットで問題ないですが、複数の人数が会議室などから参加する場合にはパソコンだけで行うのは困難です。通常は専用のカメラやマイク・スピーカーをパソコンに接続して行います。

Cisco社Roomkitの利用例

Web会議とテレビ会議システムの接続

専用のカメラやマイク・スピーカーを利用するのももちろん良いのですが、専用のテレビ会議システムからWEB会議に参加するというやり方もあります。

WEB会議サービスの中にはSIPやH.323という専用のテレビ会議システムの方式に対応して、パソコンからだけではなく専用機からの接続も可能なものがあります。

今回はそのような使い方ができないかという相談だったわけです。

Webexへのテレビ会議からの接続

Cisco社はWEB会議であるWebexをサービス提供しているとともに、専用機のテレビ会議システムでも世界シェアをPolycomと争っている最大手メーカーです。

もちろん相互での接続ができることは知ってはいましたが、接続の方法はどうするのか?何か制約条件はあるのか?など細かい所は知らないことばかりです。まずはそのあたりを調べないと、テレビ会議システムをご案内するわけにはいきません。

Webexについて調べてみました。

まずはWebexのサイトから。

これは運良く無料で30日ほど試せるようです。早速アカウントを作成して試してみることにしました。登録自体はよくあるやつで簡単です。

テレビ会議システムとはどうやって接続するのでしょうか?

そして、次に確認が必要なのがテレビ会議システムからWebexの会議に参加する方法です。いろいろ見てみると、H.323という方式に対応しているので他のメーカーの機器でもいいと思いますが、同じCiscoの製品が無難と思われたのでSX20という機種で接続することにしてみました。

しかしサイトの情報を調べてみてもどうもテレビ会議システムからの接続方法がよくわかりません。サポートに電話して聞いてみてもよくわかりませんでした。

更にネットで検索してみるとシスコ コミュニティというサイトに「Sony PCSシリーズ WebExへの接続方法」という記事がCiscoの方から投稿されています。

これは使えそう!

内容を見ていくと、この辺が該当しそう。

IP Address の形式
まず、下記のいずれかの IP アドレスに発信します。日本を中心に展開されているお客様の場合多くが 210.4.202.4になります。発信後、会議番号(アクセス番号)を番号キー(DTMF)を使って入力します。 Sony 端末の場合、DTMF を入力する前に、 * (トーン)を押して DTMF 入力モードにします。


173.243.2.68: Americas
62.109.219.4: Europe, Middle East, Africa, and Russia
210.4.202.4: Asia Pacific, Japan, and Greater China



なるほど、テレビ会議用のゲートウェイのようなものに接続して、その後に会議番号をトーンで入力すればよいようです。

早速試してみましょう。

やり方がわかったので、実際に試してみます。

まずはCisco SX20をインターネット回線に接続し、Webexで会議を予約しました。するとこんなメールが届きます。

よく見るとテレビ会議システムからの接続方法が書いてあります。

ビデオシステムまたはアプリケーションから参加する
ダイヤル先: 578280983@brightcompass.my.webex.com
または 210.4.202.4 にダイヤルし、ミーティング番号を入力します。


というところですね。先程紹介した記事の通りですね。


案内の通りに、210.4.202.4に接続し、その後流れるガイダンスに従ってミーティング番号(今回は案内にある「578280983」)に加えて「#」を押すとさっくりWebexの会議に参加できました。映像・音声・資料共有等すべて問題なく利用できました。遅延もほとんどなく、非常にスムーズです。

お客様拠点でのご利用では

動作確認問題ない旨ご案内したところ、実際に導入いただけることになりました。早速予定の会議があるとのことで、その前に取り付けに伺いました。

事前にWebexの会議の案内メールをいただいていたのですが、元々海外との接続をするとのことで、いただいていた案内メールも私がテストで利用している日本語のメールとは少し形式が異なります。ビデオシステムからの接続方法の案内も記載されておりません。

Webexにいろいろな契約メニューがあり、無料体験版と異なっているのかもしれません。そのあたりの詳細は事前に確認はとれず、「うまくつなげなかったどうしよう。。」と一抹の不安は拭えませんでしたが、とりあえずやってみるしかない状況でしたので、機器をセットして試してみました。

とりあえずテストでうまくいった方法を試してみましたが、ミーティング番号を入力しても、「ミーティング番号が違います。ちゃんと入れてください。(英語で。)」とむなしくアナウンスが流れるだけです。

ミーティング番号は間違いないはずです。

そこで、先程のシスコ コミュニティの記事を引っ張りだしてみます。

IP Address の形式
173.243.2.68: Americas
62.109.219.4: Europe, Middle East, Africa, and Russia
210.4.202.4: Asia Pacific, Japan, and Greater China


接続先は香港ということだったので日本と同じ210.4.202.4のアドレスに接続したのですが、他も試してみたところ、173.243.2.68のAmericasのアドレスにつないだ後にミーティング番号を入力したところ、無事会議に接続できました!

一応こんなこともあろうかと準備していた甲斐がありました。

テストも無事行えて、お客様のところを後にしました。

それにしてもWebex安くなってないですか?

テレビ会議システムから無事つながって「やれやれ、でもこれは結構使えるな。」と思ったのですが、調べている中で驚いたのが、

「なんだかWebexの利用費、ずいぶん安くない??」

以前は最低月額数万円という感じで、割と高めのサービスというイメージだったのですが、1アカウントあたり月額1,490円〜(メニューによる)となっています。同時100人参加できる会議でも月額1,980円?しかもテレビ会議からの接続もオプション料金なしのようです。

あれれ?と思って調べていたら2019年4月からメニューが追加されていたようです。

シスコ、個人事業主やスタートアップ企業向け新規事業を立ち上げデジタルトランスフォーメーションを支援

「Cisco Webex」シリーズに無料で使えるオプションも提供
従来の「Cisco Webex」シリーズに、小規模事業者が導入しやすいプラン「Cisco Webex Starter」、「Cisco Webex Plus」、「Cisco Webex Business」が加わります。さらに、3名までの会議が利用できる無料トライアルも提供します。


とのこと。

最近話題に登ることが多いZoomを意識した価格かもしれません。

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