多地点間でテレビ会議を行う(その1)
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。新年最初のブログはテレビ会議の多地点間での接続についてです。
3拠点以上のテレビ会議に必須のMCU
テレビ会議は1対1で実施することももちろん多いと思いますが、3拠点以上で会議する要望も高いです。3拠点以上で会議を行う場合には一般的には多地点接続用の装置が必要になります。多地点接続装置は一般的にMCU(Multipoint Control Unit)と呼ばれています。
MCUはテレビ会議が使われ始めた最初の頃から実用化され、多地点間の会議を実現してきました。当初は専用の装置のみでしたが、次第にテレビ会議システムのオプション機能としても組み込まれてきました。各メーカーの上位機種にはたいて多地点接続オプションというオプションが選択できるようになっています。(一部の機種では標準機能として搭載)
専用のMCUと機器に内蔵のMCU
それでは多地点間での会議をするには専用のMCUと、テレビ会議システムに内蔵のMCUとどちらがいいのでしょうか?一概には言えないのでまずは以下の比較表を御覧ください。
専用MCU | 内蔵MCU | |
対応拠点数 | 3〜数百拠点 | 3〜6拠点程度 |
同時開催会議数 | 1台の装置で同時に複数の会議を開催可能 | 1台の装置では同時に1会議のみ開催可能 |
会議の運用 | 全体の管理者がMCUの利用を管理(予約など) | 内蔵MCU機能を持った機器を利用するだけ |
導入費用 | 数百万円〜数千万円(新品時) | 数十万円(新品時) |
画面レイアウト | 柔軟に対応可能 | 4分割画面など1、2種類のみ |
設置場所 | サーバールーム等に設置 | 会議室に設置 |
いずれも映像・音声・資料共有を多地点間で行えます。また、いずれもオプションでISDN回線での接続を可能にするなどの機能を付加できます。(できない機種もあります)
内蔵MCU利用の場合の接続イメージ
専用MCU利用の場合の接続イメージ
内蔵のMCUは接続拠点数や機能が限られている反面、操作や運用が簡単。専用MCUは全社的な会議などの大規模会議や、複数の多地点会議を利用する機能は十分備わっているが、管理担当者や運用方法の検討をしっかりする必要があるといえるでしょう。
以前に比べると専用MCUの費用は下がってきていますが、かなりの費用がかかるので、機能的に足りるのであれば内蔵MCU機能を搭載した機器を親機として他の拠点とつないで利用するユーザーが多いと言えるでしょうか。
手軽さでは内蔵MCUが勝りますので、接続拠点数等が多くない場合には内蔵MCUを利用するのがオススメで、拠点数が多い場合などには専用のMCUを導入する必要があると言えるでしょう。
MCUの種類
それでは実際3拠点以上での会議を行う場合にはどのような機器を利用すればいいのでしょうか。
MCU機能内蔵のテレビ会議システムを利用(内蔵MCU)
拠点数がそれほど多くないのであれば内蔵MCUがオススメです。各メーカーの上位機種であればたいてい多地点接続のオプションがありますので、購入時もしくはあとからこのオプションをつけることで多地点会議が利用できます。
この多地点機能オプションは参加するすべてのテレビ会議システムに導入する必要はありません。会議に参加する1台に多地点接続のオプションが入っていればいいのです。3台での運用であれば1台にオプションをいれればよいわけです。
MCU機能内蔵のテレビ会議システムの種類
各メーカーの代表的な機種を紹介します。
Polycom
HDX9004多地点接続機能内蔵(8拠点)
Polycom HDXシリーズのハイエンド機です。HDX9004というのはHDX9000シリーズの中でも2010年以前に発売になった前期モデルで、最大の特長は同時8拠点対応のMCU機能がオプションとして用意されていたということです。HDX8000やHDX7000という下位モデルでは同時4拠点のMCU機能のみ対応だったので5拠点〜8拠点で会議をしたい場合にはこちらのHDX9004一択でした。
現在はすでに販売終了から8年ほど経ちますが、多地点接続オプションを追加した場合の販売当時の定価は450万円ほどしていました。ただし、今でも中古機で要望をいただくことのある、大変貴重な機種です。
中古品の購入はこちら → HDX9004 多地点接続内蔵
HDX7000 多地点接続機能内蔵
2016年に販売終了になりましたが、それ以前のベストセラー機です。今でも使っているユーザは膨大な数になると思われます。多地点接続の機能は4拠点までですが、予算的にも手頃でかなり多くの機器に多地点接続のオプションが追加されたと思います。
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RealPresence Group 500 多地点接続機能内蔵
Polycomの現行機種で売れ筋のGroup 500です。こちらは多地点接続のオプションを追加すると6拠点での会議を開催できます。HDXシリーズと比べて本体のサイズがグッとコンパクトになったのが大変うれしいところです。また、HDX7000などはHDMIの出力端子がないのが残念なところでしたが、こちらは当然ながらHDMIの入出力が可能です。こちらを持っていたら困ることはまずないのではないでしょうかね。また、現行機種の最上位機種であるGroup700では最大8拠点での会議が可能です。
中古品の購入はこちら → Group500 多地点接続内蔵
Cisco
TelePresence SX20 Quick Set 多地点接続内蔵
Ciscoのベストセラー機です。PolycomのGroup500と同様に大変コンパクトながら必要十分な機能が盛り込まれています。多地点接続は同時4拠点までというのが少しさびしい感じもしますが、それ以上の場合にはCiscoのMCUを使って下さいということでしょう。
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SONY
PCS-XG80 多地点接続内蔵
SONYのHD対応の上位機種です。すでに販売終了していますが、必要十分の機能があり、現在でも十分現役で利用できます。SONYのテレビ会議システムの多地点接続機能は伝統的に6拠点まで接続可能となっており、他のメーカーの標準的な機能が4拠点なのに対して大きな優位性を持ってきていました。5拠点や6拠点での利用であれば大変オススメです。
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PCS-XG100 多地点機能内蔵
SONYの現行の最上位機種です。こちらの機器の多地点接続のオプションは最大で9拠点のものを選択可能です。7拠点〜9拠点で会議を行いたい場合には特にオススメです。もちろん機能的にもバッチリです。
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まだまだ使えるSD対応機はとてもお買い得
また、現在主流のHD(ハイビジョン)対応機から比べると画質は落ちますが、旧タイプのSD対応機のモデルでも多地点接続対応機はたくさんあります。費用がぐっと抑えられるので、使い方によってはオススメです。
現在でもお買い上げいただいている機種
・Polycom VSX7000s 多地点接続
4拠点での接続に対応
・TANDBERG Edge95 多地点接続
こちらは旧モデルですがHD対応の多地点接続対応機です。
・Sony PCS-1 多地点接続対応
6拠点での接続に対応
・Sony PCS-G50 多地点接続対応
6拠点での接続に対応
では、どの機種を選びましょうか。
上記の他にもLifesize社やPanasonic社の製品などいろいろあります。基本的な機能は各メーカーともほぼ同等です。また、ITU-T H.323という規格に対応した機種(上記のメーカーなどは対応しています)であれば混在しても同じように利用できます。
機種の選択は必要な多地点接続の地点数などを除けば機能面ではあまり違いがありません。操作画面が慣れているかや、価格面で決めるのでよいかと思います。ただし、メーカーが異なると操作面での差がかなりありますので、なるべく同じメーカーの機器で揃えるのが無難かとは思います。
次回専用のMCUの案内について説明いたします。
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